ちょっと見ない間に玉藻ﾝとこの坊主も随分とでっかくなったもんだ♪

ありゃ、母親似だな♪

(娘に警戒される理由がわからず、とりあえず軽い話題から入り)

感動の対面に付き合う気は無いか…
まぁ、そりゃそうだよなι

(娘の取り付く島もない態度に打ちひしがれると煙草を地面に投げ捨て)

…じゃあ、もう行くな？

(別れの言葉を口にすると忽然と姿を消し)

あ、飛鳥さん…

(特に変わった様子もなく声がした方に顔を向け)

なんかあったんですか？
どこかに出掛けるって聞いてたのにｷｬﾝｾﾙになるし…

葛葉(ｸｽﾞﾉﾊ)先生もなんか変だしι

Σっ!?

飛鳥さんこそ大丈夫ですか？

凄い汗…

(慌ててあなたに駆け寄るとﾀｵﾙで額の汗を拭い)

『久しぶりだな、坊主』

その声を耳にした時、妖狐は逃げても無駄だと思い知らされた。

そもそも、相手は死者の国から帰って来たのだ。
どこに逃げれば安全だと言えるのだろう？

『…病院内での喫煙はご遠慮下さい』

その言葉を言うだけで妖狐は気力と体力を使い果たしてしまった。

君は何をしているのかな？

(ﾌﾗﾌﾗと歩く飛鳥の後ろ姿に声をかけ)

さっき君のお父様に会ったよ…

(平静を装ってはいるが、声には力が感じられない)

理由はわからないが荒木和真の事も見逃してくれたみたいだ。

無事とは言いにくいが、とにかく全員生きてる。

もしかしたら、休眠状態の童子斬りに気付かなかったのかもしれない。

………ι

(危険が去って気が抜けたのか、都合の良すぎる考えに自分自身呆れてしまい)

それはそうと…
君も疲れているようだし、もう部屋に戻って休みなさい。
いいね？

…飛鳥さん？
どうぞ？

(あなたの声に上半身を起こし)

何があったのか知りませんが、とりあえず座って下さい。

あ…
それより先に着替えた方がいいんじゃ…？